看護師が患者との接し方を体得するには、医療接遇を学んでおくと役に立つ。
医療接遇の基本の項目としては、挨拶、身だしなみ、表情、話し方、態度などが挙げられる。
これらの項目をしっかり身に付けることは、ホスピタリティある対応を実践するうえで欠かせない。
まず挨拶については、笑顔で穏やかな声で行うのが理想的だ。
患者は、具合が悪いときもあるため、元気さよりも穏やかさに焦点を置くようにしよう。
また、挨拶の前に患者の名前を付け足すのも良い方法だ。
きちんと名前を呼ぶことで、患者は自分が認識され、しっかり見てもらっている印象を抱くものだ。
身だしなみについては、清潔な制服や白衣を着用し、衛生的かつ信頼できる印象を与えなければならない。
手術室や感染管理区域などといった特定の場所では、衛生の規則や手順にきちんと従い、マスクや手袋を徹底して着用しよう。
勤務中は、いつどこで誰に見られているか分からないからだ。
信頼性を高めるためにも、身だしなみには常に気を使うべきだ。
そして、相手に見せる表情も気にかけることが大切だ。
相手に寄り添う表情は、思いやりを示すサインになる。
たとえば、患者が不安を感じているときには、安心できる温かい表情を意識し、気持ちに寄り添うようにしよう。
そのほか、日常的な立ち振る舞いにも気を付けておこう。
というのも、いつどこで患者に見られているかはわからないからだ。
患者と接するときだけ、ホスピタリティを意識していても、ふと油断したときに態度の悪さが出てしまうものだ。
普段から関わる人すべてを尊重し、ホスピタリティの意識を高く持つことを重視しよう。